
皆さんはアセクシャルという言葉をご存じですか?
アセクシャルとは、相手に恋愛感情はあっても性的欲求がほとんどない人のことだそうです。
定義だけを聞くと
アセクシャルの人は風俗業界とは関係なさそう
と思ってしまいがちですが、実はそうでもないんです。
今回はちょっと複雑なアセクシャルのお話です。
アセクシャルとは?

アセクシャルに関する国際団体Asexual Visibility and Education Network(AVEN)は、アセクシャルを
「恋愛感情の有無にかかわらず、他者への性的欲求を経験しない人」
と定義しています。
「無性愛」とも呼ばれ、性的マイノリティーを指す言葉「QIA(クィア)」のA(=Asexuality)を指しているんですって。
アセクシャルという概念自体は古くからあったのですが、最近、小説『女王様の電話番』(渡辺優・著/集英社)で話題になりました。

私(=蒼井)の周りにもこういうタイプって増えている気がします(なんとなくですが)。
セックスワーカーにもアセクシャルな女の子はいる!

実は、風俗嬢の中にもアセクシャルな女の子はまれにいます。
風俗嬢=エッチな女の子と思われがちですが、風俗で働いているからって必ずしもエッチに積極的である必要はありません。
風俗のお仕事はマニュアル通りにやればできるので「男好きかどうか」「相手を好きになれるかどうか」は関係ないんです。

もちろん、エッチ好きがこうじて風俗嬢になる女の子もいます。でも、むしろレアなケースだという気がします。
風俗嬢になる理由って「お金を稼ぎたい」「マイペースにお仕事をしたい」というのがほとんど。
そもそも、風俗嬢としてサービスをするのにお客様に性的に惹かれる必要はありません。
それに、お仕事でのエッチは「割り切って」しているという女の子も私はたくさん知っています。
実際、割り切って対応することで冷静にサービスを提供できて、お客様から喜ばれようになった例もあります。
むしろ、自分の性的欲求をガツガツ出しすぎると、かえって十分にプレイをこなせなくなることもあるんですよね。
あまり前のめりにならずに、テクニックを駆使してお客様を喜ばせられる女の子のほうが人気が出やすいし、稼げると思います。
もう一度言っておくと、風俗嬢だからっ、全員エッチに積極的である必要はないのです。

エッチに「嫌悪感」がある女の子はちょっと大変かも
いまこれを読んでいる女の子の中には

と思っている人もいることでしょう。
もしもあなたが

とお悩みなら、割り切ってお仕事するように工夫すればなんとかなります。
でも、そもそもエッチに嫌悪感や抵抗を抱いているのだとしたら、風俗のお仕事はつらくなるかもしれません。
アセクシャルは性に対して中立であることを意味しますが、中にはトラウマなどで男性恐怖症を抱えていて性を拒絶する女の子もいます。
この場合、性的な欲望にまみれた男性客を相手に性的なサービスを提供するのはかなりハードです。
性に対して興味がない女の子は、風俗を始める前に「自分はエッチに嫌悪感を抱いてないか」をちゃんと確認しておきましょう。。
お客様にアセクシャルだと伝えるべき?

アセクシャルでも風俗バイトはできるのですが


と心配な女の子もいるかもしれませんね。
結論を言えば、カミングアウトする必要は別にありません(面接で「処女です」と言うと、むしろ重宝されるかも)。
というか、そもそも性的マイノリティーであるアセクシャルを理解不可能な人も多いから、たぶん言うだけ無駄。
ただし、稼ぎたいなら、お客様の前では「割り切って」演技をする必要は出てくるでしょう。
あと、性的な経験はなくてもかまいませんが、恋愛経験や恋愛感情は多少あるといいかもしれませんね。
やっぱり、風俗にいらっしゃるお客様は「疑似恋愛」を求めていますから。
お客様の前でカミングアウトするべきではない理由として「つけこまれるから」というのもあります。
もしもあなたが「私、アセクシャルなんです」と告白したら


なんて、お客様にマウントをとられてしまう可能性はあります。
あるいは、意味不明な説教をしてくるク●客もいるかも。
そんな不愉快な思いをするぐらいなら、お客様にはアセクシャルだと言わない方がマシでしょう。
まとめ
最後に『女王様の電話番』のちょっとした感想を。
好きだけど、触れあうことはできない。
そんな自分は異端者なのだろうか──。
そんな悩みを抱えながらも、「普通」の価値観に馴染めない女性が自らを受け入れていく姿が感動的でした。
彼女が周りの“普通”の世界を「スーパーセックスワールド」と表現しているのも個人的には好き。
最後の「ひとにはひとの、私には私の、誰もが天国を持っている」というセリフもよかったな。
というわけで、次回のコラムもよろしくね!
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